kfタイルホールド工業会

コラム

知っておこう!外壁タイルの経年劣化率とは

外傷や自然環境に強く、日差しによる色あせや変色・退色といった経年劣化の少ないことから多くの住宅の外壁に使用されている外壁タイルですが、近年、外壁タイルの剥落によるトラブルが後を絶たず、中には裁判に発展するケースもあります。

これまで外壁タイルの剥落によるトラブルは発生原因の特定が困難なケースが多く、解決が難しいと言われてきました。そんな中、施工不良であるか否かを判断する基準として「経年劣化率」(浮き率、剥落率)が注目を集めています。

そこで、こちらの記事ではそんな「経年劣化率」を取り上げ、実際に経年劣化率が焦点となった裁判事例や具体的な数値の目安、また未然に剥落トラブルを防ぐための点検・修繕について紹介します。

外壁タイルの経年劣化(浮き・剥落)率の目安

タイル剥落事例

タイル剥落したマンションの事例

耐用年数も長く、非常に丈夫な外壁タイルですが、剥離・落下によるトラブルは後を絶ちません。実はその多くが施工の問題によるものです。

これまで外壁タイルの剥落によるトラブルは発生原因の特定が困難なケースが多く、解決が難しいと言われてきました。しかし2018年2月14日に大阪地方裁判所で、築5年8カ月の建物に大量のタイルの浮きが発覚した事案で「浮き率」によって下請けのタイル工事会社の施工不良であると認められ、損害賠償金の支払いを命じられるという判決が下されました。

「浮き率」とはタイルが経年劣化によって浮いたりする面積を壁面全体の面積で割った数字のことです。

この判決を言い渡した高嶋卓裁判官は以前に法曹専門誌で外壁タイルの施工不良の判定目安を提案する論文を発表していました。浮き・剥落率が以下の数値を上回った場合は施工不良あり、とみなされるもので、今後の裁判においても重要な指標になると考えられます。

➀5年以内 ⇒0%以上
➁5年超10年以内⇒ 3%以上
➂10年超15年以内 ⇒5%以上
➃15年超20年以内 ⇒10%以上

さらに22年4月には、改正マンション管理適正化法が全面施行されました。
これには外壁タイルの剥落によってマンション周辺に危険が及ぶことを防止するために維持管理をさらに強化する内容が含まれており、今後、外壁タイルの施工・品質に向けられる目線はさらに厳しくなるでしょう。

外壁タイルの落下のリスクを未然に防ぐためには現行の維持管理に加え、やはり施工段階における品質確保が重要であることは言うまでもありません。

そこで次の章ではタイルの剥落トラブルにつながる施工不良の主な例を挙げてご紹介します。ぜひ相談や、確認の参考にしてください

タイル剥落トラブルにつながる施工不良例

目荒らしが不十分


高圧洗浄による目荒らし

目荒らしとは外壁タイルを圧着モルタルで張り付ける際、予め下地コンクリートに傷をつけておくことで表面積を増やし、圧着モルタルの接着を良くする作業のことです。この目荒らし作業が不十分だと圧着モルタルが下地コンクリートに接着せず、外壁タイルが剥落しやすくなります。傷をつける方法は超高圧洗浄水工法で行われることが主流です。

型枠離型剤の残存

コンクリートを打設するときの型を型枠と呼びます。コンクリートが硬化して型枠から外す際にスムーズに剥がれるように型枠には予め離型剤という油のようなものを塗布しておきます。脱型した際にこの離型剤がコンクリート面に残存した状態で外壁タイルを圧着モルタルで貼り付けてしまうと圧着モルタルがコンクリートに付着せず外壁タイルが剥落しやすくなります。

吸水調整剤を塗布していない

圧着モルタルはセメント・砂・水を混錬したもので、水とセメントの水和反応で下地コンクリートに接着します。吸水調整剤は圧着モルタルを塗り付ける前に下地コンクリートに塗布することで、圧着モルタルが保水されるように調整する目的があります(ドライアウト防止効果)。吸水調整材を塗り忘れると圧着モルタルに配合された水分が下地コンクリートに急激に吸い込まれて期待した接着力が得られず外壁タイルが剥落する恐れがあります。また、吸水防止材は下地コンクリートと圧着モルタルの接着剤ではありません。このため塗りすぎも圧着モルタルの接着力を阻害します。吸水調整材の塗布量には注意が必要です。

外壁タイルの圧着不足

下地コンクリートに圧着セメントを塗り付け、この圧着モルタルに外壁タイルを埋めるように叩きながら張り付けます。外壁タイルの裏面は裏足と呼ばれる凸形状があり、これが圧着セメントに食い込み接着力を強くしています。このため圧着モルタルが塗り付け量が少ないと薄いため、外壁タイルの裏面の凹みに圧着モルタルが入らず空隙が生まれ乾湿繰り返しによって外壁タイルが剥離します。圧着モルタルが塗り付け量が十分であっても外壁タイルの叩き不足が原因で裏足が十分に圧着モルタルに食い込まず浮きを生じることもあります。

施工不良で多い原因は?その内訳

2011年に行われた調査によると、施工不良による外壁タイル剥落物件の施工不良の内訳は以下の通りとなっています。

48% 目荒らし処理を行っていない
9%  吸水調整剤を塗っていない
30% その他・不明

以上のデータから、目荒らしの不足または未処理による剥落が最も多かったことが明らかになっています。また施工不良の場合、剥落部分だけを修繕しても、また別の個所が剥落し、そのたびに修繕する、という繰り返しになり結果的に費用ばかりが嵩んでしまいます。外壁タイルの剥落原因として施工不良の恐れが見受けられた場合は業者と相談し、再発を防ぐための抜本的な修繕を行いましょう。

経年劣化率をチェックしよう!12条点検について

建物には、法令により定められた定期点検の義務があります。
これは建築基準法第12条に基づくため〈12条点検〉と呼ばれています。こうした定期点検時に経年劣化率を算出し、施工不良の恐れを把握しましょう。

12条点検とは

平成20年4月1日以降
手の届く範囲を打診、その他を目視で調査し、異常があれば全面打診等により調査し、加えて竣工、外壁改修等から10年を経てから最初の調査の際に全面打診等により調査。定期報告をすべきところをしなかったり、虚偽の報告を行った場合は、罰則の対象(百万円以下の罰則)となる
建築基準法101条第1項第2号より

12条点検の定期報告自体は、建築物の用途に応じて1~3年の周期で手の届く範囲で打診調査・目視調査を行い、約10年周期で「全面打診」を行う必要があります。

この定期報告で経年劣化率を把握し、前述の数字を大きく超えるようであれば、詳しい調査や対策を行う必要があります。

経年劣化が激しい、経年劣化率が著しく高い場合

築年数が経って経年劣化が激しい場合や、経年劣化率が著しく高く、施工不良の疑いがある場合は大きなトラブルに発展する前に剥落防止施工が必要です。

とはいえ外壁タイルの全面貼り替えはコストが掛かりすぎますし、これまで主流だったピンネット工法もコストや工期が長いといった不安を抱えていらっしゃる方も多いと思います。

そこで現在注目を浴び始めているのが、外壁タイル面を塗装するだけで剥落を防止できる〈KFタイルホールド工法〉です。

KFタイルホールドの主な特徴は以下の通りです。

「強靭な塗膜で外壁タイルを支える」

・各種試験の結果、1㎡あたり約3tもの荷重に耐えることが可能。
(KFタイルホールド工法 コンクリート押し抜き試験)

「透明な高耐候性塗膜で意匠性を長期に保持」/

・塗膜外観は透明であり、現在お住いの外壁タイルの意匠をそのまま生かすことができる。 また極めて耐候性に優れるため、施工後も長期にわたって外観を綺麗に保つ。

「短工期・低コスト」

・従来のピンネット工法は4~6工程と工程数が多く、高コスト。KFタイルホールド工法は下塗・中塗・上塗の3工程で完工するため短い工期で低コストで済みます。

さいごに

外壁タイルは丈夫で優れた外壁材ですが、経年劣化によって剥落・落下するリスクがあります。過去には落下した外壁タイルが人にあたり死亡事故に至ったケースもあります。

このような事故の責任はマンション所有者が負うことになりますので、大事に至る前に外壁タイルの落下防止対策工事は定期的に行う必要があります。外壁タイル剥落防止はマンションオーナーにとって喫緊の課題です。

また浮きの部分だけを補修したとしても、また他の部分が浮いては修理、のイタチごっことなると費用もかさみます。「とはいえ全面補修の莫大なコストを提案され悩んでいる…」というオーナー様にとってKFタイルホールドは救世主となるでしょう。

まずはお気軽にご相談ください。

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