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コラム

タイル剥落防止塗料の選び方と比較ポイント|施工効率と耐久性で見る製品特性

ビルやマンションの外壁に使われるタイルは、美しさや耐久性の面で優れていますが、経年劣化や下地の問題により「剥落(はくらく)」のリスクが常につきまといます。

そこで注目されているのが「タイル剥落防止塗料」です。これはタイルの落下を防ぐために塗布される特殊な塗料で、建物の安全性を高めるために多くの現場で導入されています。

この記事では、タイル剥落防止塗料の基本的な役割から選び方、施工効率や耐久性の比較、実際に選ばれている製品の特徴までを網羅的に解説します。施工業者や管理者の方にとって、後悔しない塗料選びのための参考になる内容となっています。

タイル剥落防止塗料とは?その重要性と基本的な役割

まずは、タイル剥落防止塗料とは何か、なぜそれが必要なのかを理解することが重要です。

なぜタイルは剥がれるの?

タイルが外壁から剥がれてしまう原因はさまざまです。代表的な要因には、経年劣化、モルタルの浮き、施工不良、水分の侵入、凍害などがあります。

これらの影響により、タイルと下地の間に隙間ができ、最終的にはタイルが剥がれて落下する危険性があります。落下したタイルが通行人に当たれば、重大な事故や損害賠償の問題にもつながります

特に築20年以上経過している建物では、剥落のリスクが高まるため、早めの対策が重要です。

また、見た目の劣化も資産価値を下げる要因となるため、タイルの維持管理は建物全体のメンテナンスに直結します。

タイル剥落防止塗料が果たす役割とは

タイル剥落防止塗料は、タイルの上から塗布することで万が一タイルが剥がれても落下を防ぎ、建物と人を守る役割を果たします。

この塗料は、柔軟性のある塗膜を形成し、タイルのひび割れや浮きを抑制。さらに、タイルの隙間から水分が浸入するのを防ぎ、下地の劣化も抑えることができます。

また、製品によっては、紫外線や雨風に強い成分が含まれており、外観の美しさを長く保つ効果もあります。

つまり、安全性・耐久性・美観をトータルで守るために欠かせないのが、タイル剥落防止塗料なのです

タイル剥落防止塗料を選ぶ際にチェックすべき3つのポイント

市場にはさまざまな種類のタイル剥落防止塗料がありますが、以下の3つのポイントを押さえることで失敗を防ぐことができます。

施工のしやすさは現場での大きな差になる

タイル剥落防止塗料を選ぶ際にまず注目したいのが、施工性です。

製品によっては「下塗り+中塗り+上塗り」の3工程が必要なものもあれば、「1工程または2工程」で完了するものもあります。

工程が多い製品はその分作業時間も増え、人件費や仮設費用も膨らみます。一方、シンプルな工程で済む塗料は、工期短縮やコスト削減に大きく貢献します。

さらに、塗りやすさや伸びの良さも現場での作業効率に直結します。ローラーや刷毛で塗布した際にダレにくく、均一に仕上がるかどうかも重要な選定基準となります。

長持ちするかどうかの「耐久性」は要チェック

いくら施工が簡単でも、数年で劣化してしまうようでは意味がありません。

タイル剥落防止塗料は長期間にわたって効果を発揮することが求められるため、耐久性の高さは最重要ポイントです。

耐候性・耐紫外線性・柔軟性・密着性などがバランス良く備わっているかを確認しましょう。

とくに10年以上の耐用年数が保証されている製品は、長期的なコストパフォーマンスに優れています

美観の維持も大事な判断材料に

タイルの美しさを損なわず、見た目にも優れた仕上がりになるかどうかも選定のポイントです。

クリヤータイプの塗料なら、元のタイルのデザインや色合いを活かしたまま保護できます。

また、光沢や艶感の調整ができる製品もあり、建物の意匠に合わせた仕上がりが可能です。

「剥落防止」と「美観維持」を両立できる塗料は、長期的に価値を高めるために欠かせません

施工現場で差が出る!タイル剥落防止塗料の施工効率を比較

タイル剥落防止塗料は、実際の施工現場での作業効率に大きな違いが出ます。ここでは、施工効率に影響する要素を見ていきましょう。

工程数の少なさが工期短縮につながる

工程数が少ない塗料ほど、現場の作業効率は向上します。一般的に、3層仕上げよりも2層仕上げ、あるいは1層仕上げの方が短期間で工事が完了します。

例えば、従来の塗料では3日かかっていた工事が、2工程の製品では1〜2日で完了するケースもあります

これは人件費や足場費の削減にもつながり、全体のコストダウンに貢献します。

さらに、工程数が少ないと天候の影響を受けにくく、スケジュールの調整がしやすくなるという利点もあります。

トップコートの有無が作業負担を左右する

一部のタイル剥落防止塗料では、トップコートを塗る工程が不要です。これにより、作業工程が1つ減るだけでなく、材料費も削減されます。

トップコート不要の製品でも、紫外線や雨に強い性能を持つものが増えており、選ばれる理由となっています

逆に、トップコートが必要な製品は手間がかかるものの、光沢感の調整やさらなる耐久性を付加できるメリットもあります。

現場の状況や仕上がりの好みに応じて、最適な製品を選びましょう。

耐久性で見るタイル剥落防止塗料の違いとは?

タイル剥落防止塗料の価値は、その「長持ちする力=耐久性」によって大きく左右されます。ここでは、製品ごとに差が出やすい耐久性の要素について解説します。

塗膜の強さが長期的な安全につながる

耐久性を評価するうえでまず注目すべきなのが、塗膜自体の「強さ」と「柔軟性」です。

強すぎる塗膜は衝撃で割れてしまい、柔らかすぎると剥がれやすくなるため、最適なバランスが必要です。

また、気温の変化による膨張収縮に追従できるかどうかも重要です。特に日本のように四季がある地域では、塗膜の追従性が耐久性を左右します。

強靭でありながら柔軟な塗膜を形成する塗料は、タイル面にしっかりと密着し、長期間にわたって剥落を防ぎます。

黄変や白濁を防げるかどうかがポイント

長期にわたって建物の外観を守るには、「変色」に強いことも求められます。

紫外線によって塗膜が黄ばんだり、白く濁ったりすると、見た目が損なわれるだけでなく、性能の低下にもつながる恐れがあります。

高品質な製品では、紫外線安定剤(UVカット成分)を配合し、10年を超えても色変化が少ない仕様になっています

とくにクリヤー塗料の場合は、変色が目立ちやすいため、黄変防止の性能は選定時の大きな判断材料となります。

KFタイルホールド工業会のタイル剥落防止塗料が選ばれる理由

タイルの安全性と美観維持を両立させる塗料として、多くの施工現場で選ばれているのがKFタイルホールド工業会の「タイルホールドシリーズ」です。公式な試験結果と現場からの評価をもとに、選ばれる理由を詳しく見ていきましょう。

トップコートなしでも長期的な外観保持が可能

KFタイルホールドシリーズの最大の特長は、トップコートを必要としない構造でありながら、高い耐候性と透明感を長期間にわたって保持できる点です。

製品にはUVカット機能を持つ特殊樹脂が使用されており、紫外線による黄変や白濁の発生を抑制。実際の屋外暴露試験においても、5年・10年経過後の変色やチョーキングの進行が著しく少ない結果が報告されています。

トップコートを塗らない分、工数を削減できるだけでなく、施工後のメンテナンスコストも大きく抑えることが可能です。

見た目の美しさを長く保てることから、管理会社やオーナーからも高い評価を受けています。

少ない工程で高品質な仕上がりを実現

KFタイルホールドの施工は、「1工程(タイルホールドC)」または「2工程(タイルホールドα)」で完了します。これは業界標準と比較しても非常に少なく、現場での作業時間や手間を大幅に削減できます。

少ない塗布回数で十分な膜厚と密着力を得られるため、作業者の技術に依存せず、安定した品質を保ちやすいのが特長です。

また、塗膜の「柔軟性」と「付着性」に優れており、経年でタイルが動いた場合でも、追従して剥がれにくく、保護機能を発揮し続けます。

塗りムラ・塗り漏れといった施工トラブルのリスクも抑えられるため、品質保証の面でも安心して導入できます。

【性能比較】タイルホールドと他製品との違いとは?

タイル剥落防止塗料にはさまざまな製品がありますが、その中でもタイルホールドシリーズは施工性・耐久性・外観保持力で高く評価されています。ここでは、一般的な塗料と比較した際のポイントを整理します。

施工効率・耐候性・外観保持力で際立つ

一般的な塗料では3工程が必要とされるケースが多く、トップコートによって外観を維持するのが一般的です。一方、タイルホールドシリーズは、1〜2工程で施工が完了し、トップコートなしで外観が長持ちします。

耐候性試験(促進耐候性試験・屋外暴露試験)でも、10年後まで透明性を維持し、黄変や白濁が非常に少ないという実績が示されています。

以下に、主な比較項目を表にまとめます(※一般的な製品と比較した内容)。

■タイル剥落防止塗料の技術性能比較

比較項目 タイルホールド(α / C) 一般的な塗料製品
施工工程数 1〜2工程(下塗り+仕上げ) 3〜4工程(+トップコート)
トップコート 不要(単層で長期耐候性を確保) 必要(美観維持・紫外線対策)
促進耐候性(キセノンランプ試験) 黄変・白濁ほぼなし(400時間) 一部でチョーキング・白濁が発生
光沢保持率(400時間後) 90%以上 70〜80%前後
付着性試験(JIS A 6909)※ 1種2号 合格(常温密着) 非準拠または条件付き合格例あり
透湿性(g/m²・24h) 約30〜70(通気性確保) 約10〜50(低透湿タイプも)
塗りムラ・施工誤差の影響 少ない(塗膜が均一に形成されやすい) 塗り重ねや順序で仕上がり差が出やすい

付着性試験(JIS A 6909 1種2号 合格)とは?

この試験は、塗料がタイルにしっかりとくっついて、簡単にはがれないかを確認するためのものです。

「JIS A 6909」は、外壁仕上げ塗材に関する日本の工業規格で、1種2号という区分は、モルタルやタイルのような硬い下地への付着力を調べるテストを指します。

この試験に合格している塗料は、タイルが多少動いても塗膜がはがれにくく、安全性が高いと証明されている製品です。


施工負担を減らしながら、高い品質と安全性を提供できる点が、タイルホールドの最大の優位性です。

結果として、現場の業者・施主・管理者すべてにとってメリットの大きい選択肢となります。

導入事例に見る「選ばれる理由」と現場評価

タイルホールドシリーズは、全国のマンション・商業施設・庁舎など多くの案件で導入されています。ここでは、実際の施工現場での評価を紹介します。

現場からの高評価「塗りやすい・ムラにならない」

現場の声としてよく挙がるのは、「非常に塗りやすい」「垂れにくく、ムラにならない」といった施工性の高さに対する評価です。

特に多くの作業員が関わる大規模現場では、誰が塗っても均一な仕上がりになる点が大きなメリットです。

また、少ない工程で済むため、「天候の影響を受けにくく、工程管理がしやすい」といった声も多数寄せられています。

リピート採用されるのは「安心感」ゆえ

多くの施工業者がタイルホールドをリピート採用している背景には、単なるスペック以上の「安心感」があります。

塗膜の追従性・密着性・長期耐候性が総合的に優れており、仕上がりやアフターも安心できる製品であることが、その理由です。

また、KFタイルホールド工業会が提供する技術サポート体制も充実しており、施工前後の安心感が高いという評価もあります。

外壁タイルの補修ならKFタイルホールド工法をお試しください

今回の記事では、タイル剥落防止塗料の選び方と比較ポイントについて皆様にご紹介しました。「外壁を補修しなければならない理由は分かったけど、どの業者に頼むのがベストなのか分からない」とお困りの方も多いのではないかと思います。

そんなときは私たちKFタイルホールド工業会にお任せください。KFタイルホールド工業会ではKFケミカル独自の強靭で柔軟性に優れたポリウレア樹脂「KFタイルホールド」を用いたタイル剥落防止工法を採用しており、その耐久性、耐候性、防水性、持続性は他にはないものです。工事も短期間かつ低価格で行います。

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