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コラム

赤外線による外壁調査の手法とは?安全性についても解説

外壁の状態を正確に把握するために行う「外壁調査」。この調査において、最近注目を集めているのが赤外線を用いた手法です。この記事では、赤外線を使った外壁調査の基本概要から、そのメリットやデメリット、安全性に関するポイントまでを詳しく解説します。外壁の点検やメンテナンスを検討している方、建物の劣化状態を正確に知りたい方にとって、赤外線を活用することの意義が理解できる内容です。

 

赤外線を用いた外壁調査とは?

 

赤外線を使用した外壁調査は、外壁内部の異常を非接触で検出する手法です。この技術は、表面に現れにくい劣化や損傷を赤外線カメラで捉え、建物の安全性を確保するために有効です。

 

赤外線調査の基本概要

赤外線調査は、建物の外壁から放出される熱エネルギーを赤外線カメラで検出し、温度の違いとして可視化します。外壁の内部に存在する空洞や水分が原因で温度の差異が生じ、これを基に劣化箇所を特定することができます。特に、外壁内部の隠れた亀裂や空洞を発見するのに適しており、外観からは判断しづらい損傷を効果的に見つけ出すことが可能です。

 

赤外線調査の適用範囲と対象

赤外線調査は、コンクリートやタイル貼りの外壁、断熱材を使用した壁面など、多様な建材に対応可能です。また、マンションやビルといった高層建築物や、戸建住宅の外壁調査にも広く用いられています。この手法は、特に定期点検や劣化調査が必要な建物に有効です。

 

従来の調査方法との比較

従来の外壁調査方法は、叩き棒や打診棒を使った音響検査が主流でした。しかし、これらの方法では、調査範囲が限られ、細かい部分や高所の検査が難しいという課題がありました。一方、赤外線調査は非接触で広範囲を迅速に検査できるため、従来の方法と比べて効率的で精度が高い点が評価されています。

 

赤外線を活用した外壁調査のメリットとデメリット

赤外線を用いた外壁調査には、多くのメリットがありますが、同時にデメリットも存在します。ここでは、その両方を理解し、適切な判断を行うための情報を提供します。

 

メリット:短期間で低コスト

赤外線調査は、広範囲を短時間で調査できるため、従来の調査方法に比べて大幅に時間を短縮できます。また、足場を組む必要がない場合も多く、その分のコストも削減できます。これにより、建物の運用に与える影響を最小限に抑えることが可能です。

 

メリット:高所作業の安全性向上

赤外線調査では、ドローンを使用することで高所の外壁も安全に調査できます。従来の方法では足場を組んだり、作業員が高所に登ったりする必要がありましたが、ドローンを活用することでこれらのリスクを大幅に軽減できます。安全性の向上は、作業効率を高めるだけでなく、労働災害のリスクも減らすことができます。

 

デメリット:天候や環境に左右されやすい

赤外線調査は、天候や環境条件に影響を受けやすいというデメリットがあります。例えば、調査当日に直射日光が強すぎると、外壁の温度差が不均一になり、正確なデータが取得できないことがあります。また、雨や湿気の多い日も、調査結果に影響を与える可能性があります。

 

デメリット:調査ができない建物もある

赤外線調査は、外壁の劣化状況や異常を非接触で確認できる便利な手法ですが、すべての建物に適用できるわけではありません。例えば、建物と建物の距離が近い場合は調査が困難です。また、鏡面仕上げのために、他の建物や反射熱が映りこんでしまう外壁では、赤外線が反射してしまうため、正確な調査が困難です。

このような理由から、赤外線調査が適用できない建物も存在する点はデメリットとして挙げられます。

 

外壁調査で赤外線を使用する際の手法と注意点

赤外線を用いた外壁調査には、いくつかの手法がありますが、それぞれの特徴と注意点を理解することが重要です。ここでは、代表的な手法とその実施におけるポイントを解説します。

 

地上赤外線法とドローン赤外線法の違い

赤外線を用いた外壁調査では、地上からの調査とドローンを使用した調査の2つの手法があります。地上赤外線法は、地上からカメラを使用して調査する方法で、特に低層建物や部分的な調査に適しています。一方、ドローン赤外線法は、高層建物や広範囲の調査に最適で、短時間で効率的に調査を行うことができます。

 

調査手順と重要な準備事項

赤外線調査を行う前には、建物の周辺環境や天候条件を確認することが重要です。調査当日は、風の強さや気温、日照条件を考慮し、適切なタイミングで実施する必要があります。また、ドローンを使用する場合は、飛行経路の設定や障害物の確認、飛行許可の取得が必要です。これらの準備を怠ると、調査結果に誤差が生じる可能性があるため、慎重に計画を立てることが求められます。

 

ガイドラインに基づいた調査の実施

赤外線調査を行う際には、国や業界が定めるガイドラインに従って実施することが重要です。これにより、調査の信頼性を確保し、結果を正確に評価することができます。特に、大規模な建物や公共施設の場合、ガイドラインに基づいた調査が義務付けられることが多いため、事前に確認しておくことが必要です。

 

赤外線を使った外壁調査の精度と信頼性

赤外線調査の精度と信頼性を高めるためには、使用する機器の性能や補完的な手段の活用が重要です。ここでは、赤外線カメラの性能や調査精度の向上策、信頼性を確保するためのポイントについて説明します。

 

赤外線カメラの性能と調査精度

赤外線調査の精度は、使用する赤外線カメラの性能に大きく依存します。高性能なカメラほど、細かい温度差を正確に捉えることができ、より精度の高い調査が可能です。カメラの解像度や感度、使用するレンズの種類も、調査結果に影響を与えるため、適切な機器を選定することが重要です。

 

ドローンを活用した調査精度の向上

ドローンを使用することで、従来の地上調査では困難だった高所の調査や広範囲のスキャンが可能になります。これにより、調査精度が飛躍的に向上します。また、ドローンは短時間で広範囲をカバーできるため、複数回の調査を行う際にも有効です。調査結果の信頼性を高めるために、ドローンの活用は非常に有益です。

 

信頼性を確保するための補助手段

赤外線調査の信頼性をさらに高めるためには、他の調査手法と組み合わせることが推奨されます。例えば、外壁の一部を直接検査する「部分破壊検査」や、目視による確認を併用することで、赤外線調査の結果を補完できます。これにより、誤検出や見落としを防ぎ、より信頼性の高い結果を得ることが可能です。

 

赤外線を用いた外壁調査における安全性について

赤外線調査は、従来の方法と比べて安全性が高いとされていますが、それでも一定のリスクは存在します。特に高所作業やドローンの運用に関する安全管理が重要です。ここでは、安全性に関するポイントを解説します。

 

足場や高所作業のリスク回避

従来の外壁調査では、足場を組んでの高所作業が必要でしたが、赤外線調査ではこのリスクを大幅に低減できます。特にドローンを使用することで、高所での作業員の危険を避け、地上から安全に調査を行うことが可能です。しかし、調査時に周辺の安全確認や作業区域の立ち入り制限を徹底する必要があります。

 

ドローン使用時の安全管理

ドローンを使用する際は、飛行中の衝突や落下のリスクを考慮した安全管理が重要です。飛行エリア周辺の人や物への配慮、風速やバッテリー残量の管理、緊急時の対応策を準備しておくことが必要です。また、操縦者は技術的な知識と経験を持った専門家であることが求められます。

 

法的要件と許可取得の重要性

赤外線調査を実施する際、特にドローンを使用する場合には、法的要件を遵守し、必要な許可を取得することが不可欠です。無許可での飛行や調査は法律に抵触する可能性があり、違法行為とみなされるリスクがあります。事前に関係機関に確認し、必要な手続きを済ませておくことが重要です。

 

まとめ:外壁調査に赤外線を活用する意義と安全性の重要性

赤外線を活用した外壁調査は、従来の方法と比較して多くのメリットがありますが、デメリットや注意点も存在します。短期間で低コスト、かつ高所作業のリスクを軽減できる一方で、天候や環境に左右されやすく、精度の限界もあるため、補完的な手段が求められることがあります。また、安全性の確保と法的要件の遵守は、調査を成功させるための重要な要素です。これらを踏まえた上で、赤外線調査を適切に活用し、建物の安全性と耐久性を確保することが大切です。

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